女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく特定事業主行動計画の策定等に係る内閣府令 平成二十七年内閣府令第六十一号 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく特定事業主行動計画の策定等に係る内閣府令 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成二十七年法律第六十四号)第十五条第三項及び第十七条の規定に基づき、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律に基づく特定事業主行動計画策定等に係る内閣府令を次のように定める。 (対象範囲) 第一条 特定事業主は、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(以下「法」という。)第十五条第三項及び第十七条の規定により女性の職業生活における活躍に関する状況の把握、分析及び情報の公表(以下「把握分析等」という。)を行うに当たっては、次に掲げる国の職員については、これをその対象に含まないものとする。 一 国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第二条第三項各号(第十三号、第十四号及び第十六号を除く。)に掲げる職員 二 委員、顧問、参与又はこれらの者に準ずる者の職にある職員で常勤を要しないもの 三 給与又は報酬が支給されないことが法令で定められている職にある職員 2 特定事業主は、把握分析等を行うに当たっては、地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第三条第三項第一号及び第六号に掲げる職員については、これをその対象に含まないものとする。 3 特定事業主は、把握分析等を行うに当たっては、次に掲げる地方公共団体の職員については、これをその対象に含まないものとすることができる。 一 地方公務員法第三条第三項第一号の二から第五号までに掲げる職員(同条同項第三号中、臨時又は非常勤の調査員、嘱託員又はこれらの者に準ずる者の職にある職員であって、特定事業主が必要と認めるものを除く。) 二 給与又は報酬が支給されないことが法令又は条例で定められている職にある職員 (女性の職業生活における活躍に関する状況の把握) 第二条 特定事業主が、特定事業主行動計画を定め、又は変更しようとするときは、当該計画を定め、又は変更しようとするときから遡っておおむね二年以内の一年間におけるその事務及び事業における女性の職業生活における活躍に関する状況に関し、第一号から第七号までに掲げる事項を把握するとともに、必要に応じて第八号から第二十五号までに掲げる事項を把握するものとする。ただし、第二号に掲げる事項の把握は、離職率の男女の差異の把握をもってこれに代えることができる。 一 採用した職員(再採用(職員であった者を選考により再び採用することをいう。第二十二号において同じ。)により採用された者を除く。第四条第一項第一号において同じ。)に占める女性職員の割合 二 職員(任期の定めのない職員に限る。)の平均した継続勤務年数の男女の差異 三 職員(超過勤務手当(一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号。以下「給与法」という。)第十六条に定める超過勤務手当、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百四条第二項に定める時間外勤務手当その他これらに類する手当であって法令で定めるものをいう。以下同じ。)が支給されない職員を除く。第十六号において同じ。)一人当たりの各月ごとの正規の勤務時間(一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成六年法律第三十三号。以下「勤務時間法」という。)第十三条第一項に規定する正規の勤務時間、地方公務員法第二十四条第五項に基づき条例で定める正規の勤務時間その他これらに類する勤務時間であって法令で定めるものをいう。以下同じ。)を超えて勤務した時間 四 管理的地位にある職員に占める女性職員の割合 五 各役職段階にある職員に占める女性職員の割合 六 女性職員であって出産した者の数に対する当該女性職員であって育児休業(国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第三条第一項に定める育児休業、地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)第二条第一項に定める育児休業その他これらに類する休業であって法令で定めるものをいう。以下同じ。)をした者の数の割合(以下この号において「育児休業をした者の割合」という。)及び男性職員であって配偶者が出産した者の数に対する当該男性職員であって育児休業をした者の数の割合(第四条第一項第六号において「男女別の育児休業取得率」という。)並びに職員の男女別の育児休業の平均取得期間 七 男性職員であって配偶者が出産した者の数に対する当該男性職員であって配偶者出産休暇又は育児参加のための休暇(人事院規則一五―一四(職員の勤務時間、休日及び休暇)第二十二条第一項第九号若しくは第十号に規定する休暇その他これらに類する休暇であって法令又は地方公務員法第二十四条第五項に基づき条例で定めるものをいう。以下同じ。)を取得した者の数の割合(第四条第一項第七号において「配偶者出産休暇及び育児参加のための休暇取得率」という。)並びにそれぞれの休暇の平均取得日数 八 採用試験の受験者の総数に占める女性の割合 九 職員に占める女性職員の割合及びその指揮命令の下に労働させる派遣労働者(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和六十年法律第八十八号)第二条第二号に規定する派遣労働者をいう。以下同じ。)に占める女性労働者の割合 十 職員の配置の男女別の状況 十一 職員の人材育成を目的とした教育訓練の男女別の受講の状況 十二 管理的地位にある職員、男性職員(管理的地位にある職員を除く。)及び女性職員(管理的地位にある職員を除く。)のそれらの職場における職員の配置、育成、評価、昇任及び性別による固定的な役割分担その他の職場風土等に関する意識(以下本号において「職場風土等に関する意識」という。)並びにその指揮命令の下に労働させる男女の派遣労働者のその職場における職場風土等に関する意識(性別による固定的な役割分担その他の職場風土等に関するものに限る。) 十三 直近の年度の十年度前及びその前後の年度に採用した職員(新たに学校若しくは専修学校を卒業した者、新たに職業能力開発促進法(昭和四十四年法律第六十四号)第十五条の六第一項各号(第四号を除く。)に掲げる施設若しくは職業能力開発総合大学校の行う職業訓練を修了した者又はこれらに準ずる者(以下「新規学卒者等」という。)として採用された者に限る。)の数に対する当該職員であって引き続き任用されている者の数の男女別の割合(第四条第一項第五号において「男女別の継続任用割合」という。) 十四 職員の職業生活と家庭生活との両立を支援するための制度(育児休業並びに配偶者出産休暇及び育児参加のための休暇を除く。)の男女別の利用実績 十五 職員の在宅勤務、情報通信技術を活用した勤務その他の柔軟な働き方に資する制度の男女別の利用実績 十六 職員一人当たりの各月ごとの正規の勤務時間を超えて勤務した時間並びにその指揮命令の下に労働させる派遣労働者一人当たりの各月ごとの時間外労働及び休日労働の合計時間等の労働時間の状況 十七 管理的地位にある職員一人当たりの各月ごとの正規の勤務時間を超えて勤務した時間 十八 職員に対し付与された勤務時間法第十七条に規定する年次休暇、地方公務員法第二十四条第六項に基づき条例で定める年次有給休暇その他これらに類する休暇であって法令で定めるもの(以下「年次休暇等」という。)の日数に対する職員が取得した年次休暇等の日数の割合(第四条第一項第十号において「年次休暇等取得率」という。) 十九 前年度の開始の日における各役職段階の職員の数に対する当該役職段階から一つ上の各役職段階に当該年度の開始の日までに昇任した職員の数の男女別の割合 二十 職員の人事評価の結果における男女の差異 二十一 職員及びその指揮命令の下に労働させる派遣労働者のセクシュアル・ハラスメント等に関する相談窓口への相談状況 二十二 民間企業における実務の経験その他これに類する経験を有する者の採用(再採用を除く。)又は妊娠、出産、育児若しくは介護等を理由として退職した職員であった者の採用の男女別の実績 二十三 前号に規定する採用(以下「中途採用」という。)をした者を管理的地位にある職員に任用した男女別の実績 二十四 非常勤職員又は臨時的に任用された職員の研修の男女別の受講の状況 二十五 職員の給与の男女の差異 2 特定事業主は、前項に掲げる事項を把握するに当たっては、前項ただし書、第一号、第二号及び第六号に掲げる事項は、職員のまとまり(職種、資格、任用形態、勤務形態その他の要素に基づき、特定の職員のまとまりごとに人事の事務を行うことを予定している場合、それぞれの職員のまとまりをいう。以下同じ。)ごとに把握しなければならない。前項第八号から第十四号まで、第十六号、第十八号、第二十号から第二十二号まで、第二十四号及び第二十五号に掲げる事項を把握する場合も、同様とする。 (把握項目の分析) 第三条 特定事業主行動計画を定め、又は変更しようとするときは、前条により把握した事項について、それぞれ法第七条第一項に定める事業主行動計画策定指針を踏まえ、適切な方法により分析しなければならない。 (情報の公表) 第四条 法第十七条の規定による情報の公表は、次に掲げる事項のうち、特定事業主が女性の職業選択に資するものとして適切と認めるものを公表することにより行うものとする。ただし、第四号に掲げる事項の公表は、離職率の男女の差異の公表をもってこれに代えることができる。 一 採用した職員に占める女性職員の割合 二 採用試験の受験者の総数に占める女性の割合 三 職員に占める女性職員の割合及びその指揮命令の下に労働させる派遣労働者に占める女性労働者の割合 四 職員(任期の定めのない職員に限る。)の平均した継続勤務年数の男女の差異 五 男女別の継続任用割合 六 男女別の育児休業取得率 七 男性職員の配偶者出産休暇及び育児参加のための休暇取得率 八 職員(超過勤務手当が支給されない職員、非常勤職員及び臨時的に任用された職員を除く。)一人当たりの一月当たりの正規の勤務時間を超えて勤務した時間 九 職員一人当たりの一月当たりの正規の勤務時間を超えて勤務した時間並びにその指揮命令の下に労働させる派遣労働者一人当たりの一月当たりの時間外労働及び休日労働の合計時間 十 年次休暇等取得率 十一 管理的地位にある職員に占める女性職員の割合 十二 各役職段階にある職員に占める女性職員の割合 十三 中途採用の男女別の実績 2 特定事業主は、前項に掲げる事項を公表するに当たっては、前項第一号から第三号まで、第六号及び第九号に掲げる事項は、職員のまとまりごとに公表するものとする。この場合において、同一の職員のまとまりに属する職員の数が職員の総数の十分の一に満たない職員のまとまりがある場合は、勤務形態が異なる場合を除き、職務の内容等に照らし、類似の職員のまとまりと合わせて一の職員のまとまりとして公表することができるものとする。 3 特定事業主は、第一項に掲げる事項を公表するに当たっては、おおむね一年に一回以上、公表した日を明らかにして、インターネットの利用その他の方法により、女性の求職者等が常に容易に閲覧できるよう公表しなければならない。 附 則 この内閣府令は、平成二十八年四月一日から施行する。